「農業女子」「農業合コン」「食育」など、新しい取り組みが生まれることで、以前よりも身近に感じる存在になった「農業」。
最近では、オーガニック野菜の宅配サービスや、有名ブランドとコラボした農ファッション、AIなどのテクノロジーと農を掛け合わせたサービスやスタートアップが誕生し、ビジネスの面においても、新たなマーケットが開拓されています。

 

そのため、「農」に関する仕事にしたい、気になっている....。そんな人も少なくないのではないでしょうか。そこで今日は、農に従事したい方に向けて、農業界への就職にまつわる情報をお届けします。

 

自分で畑をもち、作物を育てたいなら「農業法人」という選択肢


農に従事すると一言で言っても、その方法は様々です。
作物を育て、出荷する、「農家」としての仕事もあれば、直接作物を育てずとも「農」に関するビジネスをしたい、という人もいるでしょう。

 

前者の場合は「農業法人に就職する」か「農業者の農業経営を引き継ぐ」、後者であればビジネスを展開する一般企業に就職するという方法があります。

 

一般的に、自分の畑を持ち、作物を育てたい!という思いがある場合は、「農業法人」に就職するというパターンが多いのが実態です。では、農業法人とは、いったい何のことなのでしょうか。農業法人とは、その名の通り「農業を営む法人」のことを指します。

 

 

仕事のメインは、作物を育てるための畑仕事や収穫・収穫後の作業。しかし、それだけに限らず、袋詰めの作業や仕分け、苗を機械につけるなど、作物を育て、出荷するまでの様々な業務があります。また、機械に乗ることも多く、農業機械の運転もすぐに覚えられるようです。

 

この農業法人、一番注目すべきポイントは「法人ごとに特化している作物が違う」こと。そのため、育てたい・チャレンジしてみたいと思う作物を扱っている法人を選ぶのが良いでしょう。

 

 

農業法人に就職するためには?


農業法人に就職するためには、どのような方法があるのでしょうか。ひとつは「インターネット上での求人を探すこと」、もうひとつは「ハローワークでの求人を探すこと」です。

 

農業専門の求人サイト「あぐりナビ」には日本全国の農業系求人が集約されています。

アルバイトといった形で募集を行っている農家も多いため、インターンシップの感覚で実際に受け、体験してみるのも良いかもしれません。
また、「全国新規食農相談センター」にも全国から求人が集まっています。各種相談窓口も設けられているため、悩み相談や求人を探す上で力強い味方になってくれることでしょう。

 

 

 

 

近年注目を浴びる、農業系スタートアップを通じて、農に従事するという選択肢


食に関する意識の高まりや、依然として山積みの農業問題を変える新たな一手として、ここ数年、農業系スタートアップが盛り上がりを見せています。


土に触れ、作物を育てる以外にも「農」に従事するという意味では、選択肢のひとつとなり得るでしょう。今日はその中でも特に注目度の高いものを厳選してお届けします。

 

 

農業版のユニクロを目指す「株式会社アグリゲート」

日本の農業を革新するべく流通面から新しいアプローチを行っているのが、「未来に、『おいしい』をつなぐ。」の理念のもと、2010年1月に設立されたベンチャー企業がアグリゲートです。

 

農作物の流通にITを取り入れ、生産者やバイヤーと直接ITを通じてつなげることで、美味しい野菜が手に入りにくい都内の暮らしに、こだわり抜いた野菜を届ける「旬八青果店」という名の八百屋を運営しています。今まさに、農の物流業界において革命を起こしている企業の代表格と言えるでしょう。

 

企業の「農」参入のハードルを下げる「銀座農園」

これまで農とは無縁だった企業が、可能性を感じ、新たに「農」へ参入するケースが増えています。しかしながら市場が活性化させると言ったメリットがある反面、ノウハウがない企業のため、失敗に終わるケースが多いのが現状です。

銀座農園は、そんな課題を解決するために生まれた企業。マニュアル化した農業技術で企業の農業参入を支える農業開発事業を主軸に、マルシェやアンテナショップといった農業流通事業を行っています。また、国内では高糖度トマト、日本梨、ブドウ栽培を行い、海外ではシンガポールとタイ王国で高付加価値農業を目指しています。

 

農家・漁師から直接買えるオンラインマルシェ「ポケットマルシェ」

ポケットマルシェとは、全国の農家・漁師と会話をしながら食材を購入できるスマホアプリ。

出店者は農家・漁師のみとなっており、中間業者などは100%カットしているのが特徴。また、食材のことや美味しい食べ方までを出店者から聞くことができ、生産者の顔が見える安心感もあります。採ったその日に、気の知れた作り手から新鮮な野菜や魚が届く、画期的なサービスと言えるでしょう。

 

 

今回は「自らが農家」となって食物を育てる農業法人と、農に関連する企業へ就職をする2つのパターンを紹介しました。

これから就職活動を始める学生はもちろんのこと、農業界へ興味・関心のある人は、ぜひ今回ご紹介したサイトや企業を覗いてみてはいかがでしょうか。