みなさんは農業体験をしたことはありますか?
種をまいて野菜を育てたり、畑で収穫をしたり、学生の頃に1度は体験したことがあるのではないでしょうか。食を通じて学ぶ「食育」は年々認知が広がっていますが、今回は「食農教育」にフォーカスを当ててみたいと思います。

 

そもそも食農教育って?あらためて知りたい、食農教育のこと


 

「食農教育」という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
食農教育とは、食事の多彩な役割の重要性を伝えていく「食育」に加えて、食を支えている「農業に関しての知識や体験」などを含む教育のことを指します。

 

簡単に言うと食育と農業を合わせたものが「食育教育」というものであり、主にJAグループが実施しています。体験学習の内容は、種をまいて作物を育てて収穫をし、食べるという一連の流れを体験するというもの。この過程を通じて農業を知ってもらい、食を支えている農家の方への感謝の気持ちと、生き物をいただいているということへの理解を深める目的があります。

 

近年では、学校給食でも食農教育が取り入れられています。例えば、「地場産農産物」を給食で提供することによって、野菜を身近に感じ、より農家さんへ感謝の気持ちを持とうといった具合です。

 

その他にも多くの小学校で、田んぼや畑、ビニールハウスでの植え付けから収穫までの体験実習が行われています。この体験は、子どもたちが農業の現場における苦労や収穫の喜びを知ることで、日常での食への感謝の気持ちを持たせることを目的としています。

 

食農には検定がある?修得することで日本の食農教育を支えられる!食農級とは


 

わたしたちの日常で欠かすことができない「食」とそれを支える「農」。この2つをテーマとした基礎知識を修得する検定が「食農級」です。「食農級」には3~1級までの階級があり、生産から消費までを横断的、段階的に学ぶことができます。

 

食農級を修得するメリットは、農業をとりまく環境や時事問題、農作物等について理解を深めることにあります。また食育普及の一助となり、日本の食の生産現場の維持・発展に寄与していくことができます。試験の形式は一般問題と地方問題があり、それぞれ食の検定・食農の公式テキストブックからの出題と日本の地域食材に関する問題があります。習得する階級によって問題が変化していきますが、1級では筆記試験の他に食の検定、小論文、提出課題が用意されています。

 

食農教育は、身近な「食」を通じて作り手の想いを知る、素敵な学び


 

食農教育によって、子どもも大人も日常的に存在している「食」と「農」への関心を高めることはもちろん、改めて食の大切さと農業に携わる人々への感謝の気持ちを持つことができます。

 

農へ関わる第一歩として、家族で食農に取り組んだり、検定取得という方法を活用して、知識を深めたりと、取り組みやすい形で、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?