スマホアプリで遠隔栽培。lOT農業の試み

農業に関心を寄せていても、実際に農業に関わる時間と機会を得にくいのが現状だ。特に都心部で暮らす働き盛りの世代にとって、農作業のコアタイムとなる時間帯は、オフィスにいることとなる。

 

さらに問題点を挙げるとすれば、なかなか農地を借りることができないという物理的な問題である。都心部でも、行政や個人農家による区画農地の募集が見受けられるが、なにせ倍率が高い。

 

セカンドライフを楽しむ層を中心に、食の安全、作る楽しみを実体験したいひとが増えているということだ。

 

それでも、いつかは農作物の栽培に関わりたいと思うのであれば、まずは遠隔栽培を検討するのがおすすめだ。今は実際に農作業を行えなくても、自身の選んだ農作物が育つ過程を見て、食すことで、農業への夢が確固たるものになるだろう。

 

これから紹介する『こっそり農遠』というアプリは、遠くのものと人をインターネットでつなぐ、loT技術との融合で生まれた新しい形の農業だ。

 

なお、月額1,980円(税別)で提携農園の区画オーナーを募っている。

 

 

カメラで栽培状況を観察。自身のタイミングで収穫、出荷

「遠隔農業なんて、楽しくないじゃないか。」

そんな判断をするのは気が早い。

 

24時間、いつでも購入区画の栽培状況を監視できるのがloTの強みである。日々の成長を眺めるだけでも自身の農作物に愛着が湧くものなのだ。

 

まず、オーナーになるためにはアプリから提携農家と作りたい農作物を選択する。岡山のイチゴ農園やメロン農園などの中から好きなものを選べば良い。

 

次に栽培区画を選び、登録するだけ。

登録が済めば、あなたのスマホの先にはライブカメラを通じて農地が広がり、生産者と繋がることもできる。また、栽培環境や現場の生産者によるコメントも配信されるため、初心者でも収穫どきの指示も失敗せずに出せるのである。

 

 

地方の生産者との契約は、地方創生、農業活性化に繋がる

『こっそり農遠』の普及は契約農園の生産性を上げる。安定した出荷先、区画オーナーというパトロンの存在により、安定したコスト管理も可能となる。

 

また、区画オーナーであるユーザーは、自身の遠隔栽培の経過を確認する中で、食への興味だけでなく安全性も感じられるだろう。生産地が財政的に潤うと、設備投資がグレードアップし、農業従事者の負担も軽減するはずだ。すると、農業に対する「辛い」イメージが払拭される社会になるのではないだろうか。

 

このように、アプリの普及は地方創生、農業活性化につながるというわけだ。

 

 

農業に興味はあるが、最後まで栽培できるか不安という人は、『こっそり農遠』で栽培過程を学んでみると良い。そして実際に収穫して届いたものを食べることで、農業との距離が近づくはずだ。最近は水産も取り扱っているので、じっくり検討してみてはいかがだろうか。