都心に住むアーバンファーマーの実態を調査するために、今回は、weekend farmers・恵比寿新聞を中心に開催された” 都市生活者の背中を押すマルシェ”をコンセプトに掲げた「生活のマルシェ」の記念すべき第1回目に参加してきました。
恵比寿駅から徒歩2分の恵比寿ビジネスタワー前の広場で開催された、ちょっと新しい形のマルシェの視察レポートをお送りします。
早速テントを覗いてみると、かぶ・キャベツ・じゃがいもといったお馴染みの野菜から、スティックセニョール・ビーツ・サラダハーブなど恵比寿らしいおしゃれなものまでが、ズラリ。パブリックアクセス方式なので、「この野菜はこんな料理にして食べると美味しいよ」と生産者の方から教えてもらったり、逆に「こんなものが欲しいから置いてみてよ!」と買う側から提案してみたりと、“農”に関わる人と近い距離でコミュニケーションをとることができます。
そんな「生活のマルシェ」には、飲食店が多い恵比寿ならではの狙いがある、と主催の恵比寿新聞編集長 タカハシ ケンジさんは語ります。
「飲食店からしたら、生産者の顔が見えることは大きなメリット。信頼関係を持ち、安心して野菜購入の契約ができるんです。それに、『うちの店の料理に合わせて甘みがほしい』『この野菜は飾りつけ用に葉っぱをつけたままで』などといった、料理人の要望に応えられるような新しい流通をつくることもできる。」
なるほど。多くの種類の野菜を大量に生産することはできなくても、そういった個人農家だからこそできる提供の在り方があるんですね。野菜からコミュニケーションが広がり、新たなつながりが増えていく。飲食業の人たちと関わることで、個人農家の新たな存在価値も生み出すことができるのです。
こちらは「mayo菓子店」より、季節の野菜とハーブを使用した、自家製クッキーやキッシュ、パウンドケーキなど。自然の甘みを活かした、乳製品・卵を一切使用していないカラダに優しい焼き菓子です。ダイエット中のごはん代わりにしても、お子さんのおやつに持って帰ってあげるのもいいですね。
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さて、東京には今までにも似たような催しはあったものの、週末に開催することが多く、客層も主婦・家族連れが中心でした。しかし「生活のマルシェ」は働く人たちのために、平日の15:00~20:00に設定。一人暮らしの人でも気軽に使うことができるように、あえて小さめの野菜を1個売りしているのだとか。
そんなビジネスマンの方々に興味を引いてもらいやすいように、アパレルやガジェット、書籍といった、野菜以外の切り口からのアプローチも。都心で働いている人たちが、農に触れるきっかけを増やすコンテンツとして、今後も横展開していく予定だそうです。
直接農作業はできなくとも、「農」に様々な形で関与する。まさに、私たちの目指すアーバンファーマー(http://www.farmpark-project.jp/park/196/)のあり方ですね。
わたしたちファームパークプロジェクトとしても、生活のマルシェ様とコラボなども、検討していきたいと思います。
(写真:左から「小島農園」小島信之さん、『渋谷の農家』の著者・小倉崇さん、「恵比寿新聞」タカハシさん、「ゆい農園)油井敬史さん)
「恵比寿に顔の見える新しいスタイルのマーケットをつくる!」がテーマなだけあって、“農”を身近に感じることができる「生活のマルシェ」。現在は隔週ですが、今後は毎週月曜日に開催できるようにしていくとのこと。
これから少しずつでも、恵比寿の人たちの日常に“農”が溶け込んでいくといいですね。
次回の開催は7/10(月)。
是非、皆さんもお仕事帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
ΔΔΔΔ生活のマルシェグループΔΔΔΔΔ